ミチとの遭遇㉜

ミチは次の仕事は何が良いかわからなかった

そう、ミチの情報源はいつもテレビ、ドラマとお笑い番組しか見ないミチには仕事の情報はなかったのだ

「ママー、仕事、何がいいと思うー」

「ママは昔、電話交換師してたよー楽しかったよー」

「おおー、何それなんか面白ろそう、それにするー」

ミチは某デパートの電話交換師になった

いわゆる、代表電話にかかってきたお客様の電話をデパート内の電話に回したり、デパートの館内放送をする仕事だった

「ミチちゃん、よろしくね」

先輩電話交換師はミチよりもずっと年上の人達だった

いつの間にかミチの若さに先輩のひとりがトゲを刺してきた

ある日、ミチはその先輩の逆鱗に触れてしまった

「まだ、20歳のくせに、、、ブツブツ、、、ブツブツ」

(は?何言ってんだ?この人w)

ミチは何でも面白がってしまう習性があった

(なんか知らんけどーめっちゃ怒ってるwめっちゃ言葉を刺してくるじゃんw)

(人間の感情装置おもろwー)

先輩は怒り狂って、次の日休んだ

ミチは、自分も刺す言葉を言ってやろうと思い、休んでいる先輩に電話をした

「あー、もしもし、ミチです」

刺そうとした瞬間、先輩が話してきた

「ミチ、、、私を心配して電話してくれたんだね。電話をくれたのはミチだけだよ。ありがとうね」

(いやいやいや、心配して電話をかけてないしwっっw、なんでそーなるのよw)

ミチは人間は個々の世界があることを感じた日だった

【今日の報告】(📞’ω’)

感情装置が面白い!人間は妬んで怒って感謝する生き物。人間は全員同じ世界を見ていない。

数ヶ月後、ミチは入社して1年が経とうとしていた

「うん、飽きた、次の仕事何がいいかなあ」

ミチは、前しか見えていなかった